予防歯科
予防歯科への想い
自分自身も大学時代から治療の勉強を行ってきて、いかにうまく詰めるかということを追い求めて居た時代があります。
卒業後、勤務医時代には忙しく、患者さん一人一人にかける時間は短く、院内を飛び回っていました。大学時代や卒業してから、歯科医師は「病気になった部分を治療する」ことのみを習うからです。
それでも過去に一度治療されている歯が、病気を再発し、再治療になることが多いのが事実です。
統計では日本の歯科医療の
約70%が再治療
勤務医だった自分はそこで立ち止まりました。
「この医療を家族に行うだろうか?」
そこが私の原点です。
「自分が受けたい医療、妻や子供、両親に提供したい医療」と考えたときに、まず頭に浮かんだのは「削らない」ということでした。
自分が子供の歯を削るなんて、想像しただけで胸が張り裂けそうになります。それは患者さんでも一緒です。
歯は臓器です。歯はあなたです。
それを容易く削ってはいけません。もちろんそのようなことが必要な状況はあります。
しかし、削らない努力してからでも遅くなはいのでしょうか。
すこやかな人生のために
生涯自分の歯で食べ、笑い、喋る、そんな当たり前のことを支える「健康産業」でありたいと強く考えるようになりました。
そして立ち止まった私は、自分が本当にやりたい医療を求めて、山形県酒田市にある日吉歯科診療所の熊谷崇先生に教えを求めました。
日吉歯科診療所では、今まで積み上げてきた圧倒的な実績と、歯を大切に想い30年以上メインテナンスで通われている患者さんや、それを実践する医院のシステムに感銘を受け、この道で行こうと決断しました。
その後、スウェーデンにも行き、実際の予防先進国では何とやっているのかを見てきました。
彼らが行っていたことは、個人個人で病気になりやすさが違う(生活習慣の違いなど)為に、初めにリスク検査を行い、そのリスク・病気のなりやすさに合わせて、オーダーメイドの予防プログラムを組み、それを実践して行く。
そして定期的に予防メインテナンスで歯の表面についている細菌を歯科衛生士が除去し、その中で必要があれば歯科医師に治療を依頼すると言うシステムでした。
その中心には歯科衛生士が居て、患者さんは自分の担当衛生士に会いに医院へ訪れ、メインテナンスを受けていました。
そのスウェーデンの医療に非常に感銘を受け、本当の予防はこう言うことだと確信し、日本橋すこやか歯科・矯正歯科のシステムとしました。
そんな当院ですので、「インプラント部門、審美部門、予防部門」と言ったように診療科目の1つに予防があるわけではありません。
全ての診療のベースに予防があります。その上で精度の高い精密治療、患者さんと生涯寄り添ったメインテナンスがあります。
「歯を大切に想うあなたのために予防を軸とした医療を通して、すこやかな人生に貢献すること」
これが日本橋すこやか歯科・矯正歯科のミッションです。
予防歯科について
病気を予防するための治療
予防歯科では、むし歯や歯周病になってから治療するのではなく、それらの病気を予防するための治療を行います。病気になってから治療をしたとしても、失ってしまった歯や歯ぐきは元には戻りません。 だからこそ、しっかり予防していくことが大切なのです。
フッ素塗布
医院で歯に高濃度のフッ素を塗布します。 フッ素を定期的に歯の表面に塗布する事で、むし歯になりにくい歯を育てていきます。 十分な効果を得るためには、年に3~4回のフッ素塗布を行うことが理想です。
フッ素の3つの効果
【1】歯質の強化する 歯のエナメル質を硬くすることで、虫歯の原因菌が作り出す酸に強い歯を作っていきます。
【2】再石灰化作用を助ける 酸で溶けてしまった虫歯になりかけた部分をもとに戻す、唾液の再石灰化作用を助けます。
【3】虫歯原因菌の活動を抑える 虫歯の原因菌の活動を抑えて、歯を溶かす酸が作り出される量を抑制することができます。
症例
予防を継続することの大切さ
78歳男性の方です。
当院にて25年間メインテナンスを継続されています。
個人のリスクに合わせた間隔(およそ3ヶ月〜6ヶ月に1度)で予防メインテナンスを継続して受けることで、歯を失うことなく、入れ歯になることなく、生涯自分の歯で食べることは可能です。しかもその方が治療をしないし入れ歯ではないので痛くなく、健康で、清潔です。治療して不健康になるより、ずっと楽ですよね。
小児の予防歯科
大切なお子様の歯を守るために
できること
子供の歯は大人になったときの歯並びに大きく影響します。また、顎の骨の成長をコントロールすることによって大人になってから外科手術をせずに綺麗な歯並びになる可能性が高まります。子供の時から歯の大切さを学ぶことによって大人になっても歯を大切にする習慣が身につきます。
当院では虫歯だけでなく、予防処置・歯並びも見ていきます。
なぜ乳歯は虫歯になりやすいのか?
・乳歯は永久歯と比べると、エナメル質や象牙質が半分程度の厚さしかないため
・哺乳瓶やお菓子を与えることが多いと、口の中に糖がある状態が長くなるため
・乳歯は歯と歯の間にものがはさまりやすいため
・乳歯は歯列がでこぼこしていて、うまく歯磨きしにくいため
当院ではお子様のむし歯を防ぐため、以下の予防処置も行っています。
シーラント処置
歯には複雑で細かい溝があり、特に奥歯は歯磨きをしても汚れを完全に取り除くのが困難です。そこで溝の中に虫歯菌が入り込まないように、溝の部分をプラスチックで塞いで虫歯予防をします。
小児歯科ではお子様になるべく痛い思いをさせないことが重要と考えておりますので、痛くない治療を心がけています。お子様が歯の治療で痛い経験をすると生涯「歯医者嫌い」になってしまい、大人になってからも、歯や口に問題が起きたときに重症化するまで放置するようになってしまうからです。